素敵なボタンを探すなら、断然このお店

コーディネート/田中敦子, 写真/Mika Inoué, 取材・文/猫沢エミ

Dam Boutons
ダム・ブトン(ボタン専門店)

46 rue d’Orsel 75018 Paris
Tél:01.53.28.19.51
Métro:2番線 Anvers , 12番線 Abbesses
日曜定休
月 / 13:30~18:30
火〜土 / 10:30~13:00, 13:30~19:00
www.damboutons.com

 

 

 

お店に一歩足を踏み入れれば、壁という壁に積み上げられた美しいボタンのストックに息を飲む。それもそのはず。1979年に店を開いたDam Boutonsは、1万4千種類のボタンを扱う、フランスでも珍しいボタンの専門店。とにかくボタンが好きでたまらないというご主人のコーエンさん。「僕は大学を出てから、ずっとボタン一筋でやってきてる。妻は、以前パリのファッション業界で様々なメゾンに依頼されて服を作っていたクチュリエだったんだ。」撮影中も、とにかく親切に「ここで撮ったらどうかな?この色とこの組み合わせは?」などと世話を焼いてくれて、温かいお人柄がひしひしと伝わる。Dam butonsプロデュースのここでしか買えないオリジナルボタンシリーズも、ひとつやふたつではないから、じっくり時間をかけて選んで。欲しい種類がたくさんあるときは、壁のボタン筒を少しだけ前に出して目印に。その後、ムッシュに声をかけて取ってもらおう。勝手に引き抜いちゃうのはNGです。
なんてかわいい!オリジナルボタンシリーズのひとつ“クチュール”。ここまでくるとボタンとしてだけでなく、小さなオブジェや携帯ストラップなどいろんなアイディアが生まれそう。トルソー5.20€,ミシン2.40€
こちらも力を入れているカメオのシリーズ。2010年、ランセルから依頼を受けて、2400個ものカメオ・ボタンをバッグの飾りとして納品したのだそう。オーストリア製で4色展開。ビロード地のバックにポンとつけたらお洒落そう!
ボタン専門店ながら、1950年代のものを中心にアンティークのバックルや、ショールピンなども扱っている。さすが元クチュリエの奥様と共に選ぶセンスは抜群。ブクル 10€前後
こちら、海洋生物好きの編集長がすかさず購入したタコボタン(1.9€)を含む、海の生き物シリーズ。デザインが甘過ぎず、実際にお洋服につけても恥ずかしくないキッチュさがいい。海の生き物シリーズでも使われている貝殻の他、素材として使っている貝ボタンや、名作絵画を陶器にのせたシリーズなども。「木、動物の角、骨、皮なんかの自然素材が特に好きで、そうしたナチュラルな素材のボタンもたくさん扱っているんだ。」とコーエンさん。
スワロフスキのクリスタルを使ったボタンシリーズ。こちらも、某有名メゾンのコレクションに実際に使われたボタンだそう。よくみかける、ただスワロフスキをくっつけたものとは違い、クリスタルの輝きが計算された美しいフォルム。花形の中央のボタン上・20€ 下・18€

 

 

 

 

 


BONZOUR JAPON Nº 30 [愛すべき、パリのメルスリー] より

*取材データは最新のものですが、ここで紹介される品物の値段、および各店舗の営業時間・定休日は急に変更されることがあります。また、文章は取材当時のものを使用していますことをあらかじめご了承ください。