美術館のサヴィニャック、街の中のサヴィニャック

写真:ゴトウヒロシ 文:猫沢エミ コーディネート:田中敦子

Musée de Trouville-sur-mer
ミュゼ・ドゥ・トゥルヴィル・スューメール(サヴィニャック美術館)

32 quai Fernand Moureaux,B.P.24 14360 Trouville-sur-mer
火曜・祝日定休 10:00~12 :30/14:00~18:00

トゥルヴィル観光局、右横に併設されているサヴィニャックの貴重な原画が,観れる美術館。ここにあった作品は、以前、市内のモンテベッロ美術館に保管されていたが、数年前、一括保存、展示されるようになった。サヴィニャックの出世作、モンサヴォン石鹸など、時代ごとのわかりやすい展示順路で、サヴィニャック・ファンにはたまらない聖地。DVD化していない貴重な映像も放映しているので、ぜひ時間をとってゆっくり訪れてみて欲しい。

 

RAYMOND SAVIGNAC
レイモン・サヴィニャック

1907年、パリ生まれ。パリのエコール・ラボアジェで学んだ後、1935年、アールデコの巨匠カッサンドルに学ぶ。1949年、ベルナール・ヴィルモと行った二人展で、お蔵入りしていたモンサヴォン石鹸のポスターを展示していたところ、同社の社長の目にとまり正式採用され、41歳にして本格デビューをする。以後は瞬く間にファンを生みだし、エールフランス、ミシュラン、ペリエ、ビックなどのフランス企業をはじめ、森永製菓、豊島園、ライフ、ダンロップなど、日本やアメリカの企業からの依頼も数多く受ける。1979年、パリの北西の町トゥルヴィルに移り住み、創作活動を続ける。晩年は、同市のために、壁画からナプキンまで街のいたるところに作品を提供。2002年10月永眠。生前の依頼主たちによる追悼ポスターがパリに溢れた。

 

 

Le Coupole
ラ・クーポール(Café)
6, place Maréchal-Foch 14360 Trouville-sur-mer
Tél:02.31.81.56.00   9:00~深夜1:00頃まで。
オフシーズンの水曜定休(夏は無休)11/20~12/24休

特に際立った特徴があるわけではない、ごく普通のカフェなのだけど、トゥルヴィルの人にお勧めカフェをたずねると「クーポール!」と口をそろえて言う。確かに何時間テラスでぼーっとしていても、不思議と落ち着けてしまう心地よさ。夜中まで開いているのも人気の秘密なのかもしれません。

待ち歩きに疲れたら、地元っ子に愛される庶民的なカフェ・クーポールへ。

 

(写真左)クーポールの地下にあるトイレの鏡にも、サヴィニャックの描いた街のシンボルが。

 

 

トゥルヴィルの街の中でサヴィニャックに出会う

街中のサヴィニャックの作品をまとめました!

 


BONZOUR + Nº 15 [トゥルヴィル、かもめとサヴィニャックに出会う海辺の街へ] より

*取材データは最新のものですが、ここで紹介される品物の値段、および各店舗の営業時間・定休日は急に変更されることがあります。また、文章は取材当時のものを使用していますことをあらかじめご了承ください。