新進気鋭のショコラティエ:SÈVE

コーディネート/田中敦子, 写真/Mika Inoué, 取材・文/猫沢エミ

SÈVE セヴ
(ショコラティエ)

現在、リヨンのショコラティエの中で新進気鋭の存在が、セヴ。グラン・パティシエのリシャール・セヴと、彼の奥様であり、セヴのショコラデザイン、内装デザイン、などを一手に受ける敏腕ディレクターのガエル・セヴが作り上げたモダンなお店は現在4店舗目。1999年にフランス・ローヌ=アルプ地方最優秀ショコラティエに選ばれた他、数々の賞を受賞。店舗数も増え、その飛躍ぶりにますます期待がかかる。そんなセヴのショコラは洗練されていてとてもかわいい。パッケージも日本人の美意識をくすぐる素敵なもので、美大卒の経歴を持つ、ガエルのセンスが光っている。そしてショコラは、ベルナションとは対照的な軽い食感。しかしそこには複雑でとても繊細な後味と香りが立ち上る。トリュフ類もクーヴェル・チュールが限りなく薄く、一度食べだすと止まらなくなってしまう。ショコラの他にも、革新的な塩味のマカロンや、リヨンの銘菓・プラリーヌのタルトなど、夢のようにおいしいお菓子があなたを待っている。

 

(写真左)2002年にボキューズから贈られたクリスマス・カードが店内に飾られている。「ボキューズさんは、おいしいものには惜しみない賞賛をくれるの。私たちも彼の孫であるムッシュ・ベルナションと同じショコラティエだけれど、身内びいきなしで公平に評価してくれたわ。」とガエル。
(写真下)Les Halles de Lyon Paul Bocuse店が入っている、ボキューズがプロデュースしたマルシェ。入り口を入って正面すぐにセヴがある。

(写真左)こちら、Lyon Centre-Presqu’ île店。17世紀に作られた古い建物の天井をそのまま金で覆ったモダンな店構え。ガエルと編集長、ショコラ談義中。

(写真右)特筆すべきは、アペリティフのときシャンパンに合わせると最高な、塩味のマカロン・シリーズ。Cépes-セップ茸、Foie gras de canard-フォアグラ、Sésame gorgonzola-ごまとゴルゴンゾーラなど7種。甘いマカロンも当然美味。大好きなタルト・タタンをいつでも気軽に味わいたい、とリシャールが考案したPomme tatinは、片面がピンクの金で覆われて、とってもお洒落。(16個で約21€)

 

(写真左)緑の四角いぼうしを被ったケーキは‘Make-up’(4.30ユーロ)-赤い果物のクリームとマドレーヌ生地。「お菓子のデザインにコスメトロジー(化粧品学)を取り入れているの。これは、アイシャドウのパレットから発想を得たケーキなの。」とガエル。

Les Halles de Lyon Paul Bocuse店

102 cours Lafayette 69003 Lyon   Tél:04.78.62.36.76
Métro:B線、Gare Part-Dieu
月曜定休
平日:9:00~19:00、土:8:30~19:00、日:8:30~13:00

 

Lyon Centre-Presqu’ île店

29 Quai Saint Antoine 69002 Lyon
Tél:04.78.37.67.81
Métro:A線、Cordeliers-Bourse
月曜定休、
平日:10:00~19:30、土:9:30~19:30、日:9:30~13:30